「Intel Macって、もう値段がつかないんでしょう?」
M1以降のMacへの乗り換えを考えている方から、いちばんよく聞かれるのがこの質問です。こんにちは、「Appleデバイスの住み替え術」編集人の真鍋です。家電量販店のモバイルコーナーにいた6年間、下取りカウンターで同じ相談を何度も受けてきました。
2026年9月にmacOS 27 Golden Gateが公開され、Intel Macはとうとう最新のmacOSから外れました。ただ、Intel Macの値段がそろって崩れたわけではありません。2019年の16インチMacBook Proと2017年のMacBook Airとでは、次の持ち主が安心して使える年数がまるで違うからです。M1以降のMacより査定額が控えめなのは確かですが、Intel Macの中にも、最後に入るmacOSによる段差がもう一段あります。
この記事では、Intel Macの値段を分ける「段差」の見分け方、同じ段の中で査定額を動かす要素、下取りと買取と手元に残す場合の比べ方、手放す前の準備を順に整理します。金額は時期と状態で動くので、使うのは公式に公開されている数字だけにして、あとは値段の決まり方としてお伝えします。
目次
Intel Macの値段は「最後に入るmacOS」で段差がつく
Appleは2025年6月の開発者向けイベントWWDC25で、macOS TahoeがIntel搭載Macに対応する最後のリリースになると明言しました。その言葉どおり、2026年9月14日に公開されたmacOS 27 Golden Gateの対応機種一覧に載っているのは、Mシリーズのチップを積んだMacと、A18 Proを積んだMacBook Neoだけです。
とはいえ、すべてのIntel Macが同じ日に置いていかれたわけではありません。Appleが公開しているmacOS Tahoe 26、Sequoia 15、Sonoma 14の対応機種一覧を突き合わせると、Intel Macは次のように分かれます。
| 段階 | 主な機種 | 最後に入るmacOS | T2チップ |
|---|---|---|---|
| 第1段 | MacBook Pro(16インチ、2019)、MacBook Pro(13インチ、2020、Thunderbolt 3ポート×4)、iMac(27インチ、2020)、Mac Pro(2019) | macOS Tahoe 26 | あり |
| 第2段 | MacBook Air(2020のIntelモデル)、MacBook Pro(2018〜2019の13・15インチ、2020の13インチ2ポート)、iMac(2019)、iMac Pro、Mac mini(2018) | macOS Sequoia 15 | iMac(2019)以外はあり |
| 第3段 | MacBook Air(2018、2019) | macOS Sonoma 14 | あり |
| それ以前 | 2017年以前に発売されたモデル(iMac Proを除く) | macOS Ventura以前 | なし |
見落としやすいのが、2020年の13インチMacBook Pro(Intelモデル)です。Thunderbolt 3ポートが4つのモデルはTahoeまで上がれますが、2つのモデルはSequoiaで止まります。同じ年、同じ画面サイズでも、ポートの数で段が変わるわけです。
この段差は、セキュリティアップデートの届き方にも表れています。Appleのセキュリティリリース一覧を見ると、2026年10月26日にmacOS Tahoe 26.7.2とmacOS Sequoia 15.8.2が配信された一方、macOS Sonomaは8月6日の14.8.9を最後に新しい掲載がありません。
買取店は、買い取ったMacを次の持ち主に売って商売をしています。その次の持ち主が真っ先に気にするのは「あと何年、安全に使えるか」です。売り場でも、中古のMacを検討するお客さまの第一声はたいてい「これ、まだアップデートは来ますか?」でした。第1段と第2段のMacなら、公開時点では「来ています」と答えられます。Sonomaより先に進めない第3段以前のMacは、この時点で一歩後ろに下がります。
同じ段の中で査定額を動かす要素
段階が決まったら、次は同じ段の中での順位です。PCパーツ・パソコン専門の買取マッハは、MacBookの査定基準としてチップの世代、メモリ容量、SSD容量、画面サイズ、発売時期を挙げていて、商品が届いてから状態と付属品を確認して最終的な金額を決めると書いています。これを売り手の目線で並べ直すと、次のようになります。
| 要素 | 値段がつきやすい状態 | 値段が伸びにくい状態 |
|---|---|---|
| メモリ・SSD | 同じ年式の中で大容量の構成 | 8GB・128GBなどの最小構成 |
| バッテリー | 充放電回数が少ない | 上限の1,000回に近い、または超えている |
| 外装・画面 | 目立つ傷やへこみがない | 画面割れや本体の破損がある |
| 付属品 | 純正の電源アダプター、ケーブル、化粧箱、レシートがそろっている | 本体だけ |
下取りの査定を手伝っていた頃、ノート型のMacを受け取って最初に開いたのは「システム情報」の電源の欄でした。optionキーを押しながらAppleメニューをクリックして「システム情報」を選び、「ハードウェア」の中の「電源」を開くと、「バッテリー情報」に充放電回数が出ています。Intel世代のMacBook AirやMacBook Proの多くは上限が1,000回で、Appleはこの回数を超えたバッテリーを消耗したものとみなしています。数字は30秒で確認できるので、申し込む前に自分の目で見ておいてください。
画面割れのあるMacは、そもそも受け付けない買取店もあります。外装を拭き上げ、しまい込んだ電源アダプターと箱を探し出すくらいは、売る前にやっておく価値があります。
売る、下取りに出す、手元に残す
Intel Macの主な行き先は、Appleの下取り、買取店への売却、手元に残す、の3つです。どれが得かは、新しいMacをどこで買うかと、今のMacで何をしているかで決まります。
Apple Trade Inの数字は「上限」として読む
Apple Trade Inの日本向けページでは、下取りを使うと新しいMacが11,000円〜221,000円割引になると案内されています。シリーズ別の最大下取り額は、MacBook Proが168,000円、MacBook Airが113,000円、Mac miniが83,000円です。
ここで目安になるのがiMac Proです。iMac Proは2017年に登場したIntelモデルだけのシリーズで、Apple Trade Inでの最大下取り額は18,000円と表示されています。新しいAppleシリコン搭載機を含むシリーズの「最大」額を、そのまま自分のIntel Macに当てはめるのは禁物です。下取り額は状態や製造年、モデルで変わり、正確な金額はシリアル番号を入れて見積もるまで分かりません。
受け取り方は、新しいデバイスの購入代金からの割引か、Apple Gift Cardです。値段がつかなかったApple製デバイスは、Appleが無料でリサイクルしてくれます。オンラインで下取りに出す場合は、新しいデバイスを受け取ってから14日以内に、古いMacがAppleのパートナー会社に届いている必要があります。
買取店は現金になるが、条件を確認する
買取店なら、代金は振込などで現金として受け取れます。新しいMacをApple以外の店で買う人や、乗り換え資金に充てたい人には、こちらのほうが使いやすいはずです。
買取マッハのFAQでは、2017〜2020年頃のIntel搭載MacBook Air・Proも、新品か動作確認済みなら査定対象だと答えています。同時に、Appleシリコン(M1以降)と比べると査定額は控えめになる、とはっきり書いています。下取り額はAppleのパートナー会社のサイトで調べられ、買取マッハも査定は無料です。両方の金額を並べて、高いほうを選んでください。
手元に残したほうがいい人
次のどれかに当てはまるなら、急いで手放す必要はありません。
- Boot CampでWindowsを使っている(Boot CampはIntel搭載Mac専用)
- Intel版しかないアプリや周辺機器のドライバーを仕事で使っている
- 第1段か第2段のMacを、サブ機として使い続ける予定がある
乗り換え先のAppleシリコン搭載Macでも、IntelベースのアプリはRosettaを使って動かせます。ただしAppleは、Rosettaを広く使えるのはmacOS 27までで、macOS 28以降は一部の古いゲームに限ると案内しています。残すと決めたMacの値段がこの先上がる材料も、私には見当たりません。
手放す前の準備は、T2チップの有無で変わる
データの引っ越しは「移行アシスタント」を使います。Appleによると、移行元と移行先のMacで同じバージョンのmacOSを使っている必要はなく、Sonoma止まりのIntel Macからでも移せます。移行アシスタントは古いMacのデータを消さないので、新しいMacで中身を確かめてから消去に進めば安心です。
ここから先は、T2チップがあるかどうかで分かれます。optionキーを押しながらAppleメニューの「システム情報」を開き、「コントローラ」か「iBridge」に「Apple T2チップ」と出ていれば搭載機です。
macOS Catalina以降のT2搭載機には、Appleシリコン搭載のMacと同じくアクティベーションロックがあります。「探す」をオンにしたまま手放すとロックが残り、次の持ち主は使えません。買取マッハも、ロックが解除されていないMacは査定できない場合があると明記しています。仕組みはiPadと同じなので、詳しくはiPadを売る前の完全チェックリスト。サインアウトから「探す」オフまでを読んでみてください。
T2搭載機でmacOS Monterey以降が入っていれば、消去は簡単です。macOS Ventura以降なら「システム設定」の「一般」から「転送またはリセット」を開き、「すべてのコンテンツと設定を消去」を選びます。Montereyでは「システム環境設定」のメニューから同じ項目を選びます。途中でApple Accountのパスワードを求められ、Appleのサービスからもサインアウトされます。再起動後に設定アシスタントが表示されたら、先へ進まずに電源ボタンを長押しして電源を切ってください。
T2のない2017年以前のモデルとiMac(2019)は、手作業になります。Macを売却、譲渡、下取り、リサイクルする前にやっておくべきことで案内されている流れは次のとおりです。
- iCloudとiMessageからサインアウトする(macOS Mojave以前ならiTunesの認証も解除する)
- macOS復旧から起動し、ディスクユーティリティでMacを消去する
- macOSを再インストールし、設定アシスタントが出たらcommand+Qで終了する
- NVRAMをリセットする
まとめ
Intel Macの値段の決まり方を振り返ります。
- 最後に入るmacOS(Tahoe、Sequoia、Sonoma、それ以前)で段差がつく
- 同じ段の中では、メモリ・SSD、バッテリー、外装、付属品で差が出る
- Apple Trade Inの最大額は上限の目安で、Intel専用のiMac Proは最大18,000円
- 下取りと買取の両方で見積もりを取り、高いほうを選ぶ
- T2搭載機は「探す」をオフにしてから、すべてのコンテンツと設定を消去する
現金で売るなら、買取マッハのMacBook買取が候補になります。M1〜M5世代から旧Intelモデルまでを対象にしていて、LINEかメールで型番を送れば無料で概算を出してもらえます。査定額5,000円以上なら1箱まで佐川急便の着払いで送れて、金額に同意してから3営業日以内に振り込まれます。対象は新品か動作確認済みのMacBookだけで、ジャンク品や通電を確認できないもの、画面割れや本体の破損があるものは扱っていません。送る前にデータ消去とApple Accountのサインアウト(「探す」のオフ)を済ませ、純正電源アダプターや化粧箱があれば一緒に入れておきましょう。
Intel Macは、待つほど次の持ち主が使える時間が短くなります。新しいMacへの引っ越しが済んだら、前の部屋は早めに次の住人へ明け渡してあげてください。
出典
本記事の執筆にあたり、以下の情報を参考にいたしました。
- macOS 27 Golden Gateは、こちらのコンピュータに対応しています。 – Apple サポート
- Macを売却、譲渡、下取り、リサイクルする前にやっておくべきこと – Apple サポート
- Apple Trade In – Apple(日本)
- MacBookの買取価格・査定相場 – 買取マッハ